2017-11-18から1日間の記事一覧

東慶寺慕情

Joe Cocker - Let It Be 鎌倉にぶらりと出かけたときに「縁切寺」「駆け込み寺」として有名な「東慶寺」の墓所に佇んでしまうことがよくある。この墓所に眠っている人達はまさにそうそうたる顔ぶれである。小林秀雄、和辻哲郎、大仏次郎、高見順、西田幾太郎…

待つというふこと

Kris Kristofferson - Sunday morning coming down (1970) 人間は人生の限られた時間の内どれくらいを『待つ事』に費やすのだろうか。『待つ』ということはいかなる場合でも辛いものである、うれしい事を待つにしても、悲しい事を待つにしても、いずれにして…

STRANGER

Kris Kristofferson - Stranger (1975) 知らない土地への旅 列車の中に響く 御国言葉に耳をすます 珍しい鳥の囀りみたいな響きが 耳に心地よい 知らない駅に降り立ち 街を歩いてみる 街の風景は さして変わらないのだけど 聞こえて来る言葉が (異国)を感じ…

冬の西行桜

Larkin Poe | Duane Allman Cover ("Mean Old World") 花見にと 群れつつ人の 来るのみぞ あたら桜の とがにはありける 浮世と見るも山と見るも 唯其人の心にあり 非情無心の草木の 花に浮世のとがはあらじ (西行桜より) 十年、二十年、三十年、四十年・・…

あなたと夜と音楽と・・・

Marty Paich Quartet featuring Art Pepper - You and the Night and the Music 高校時代から十五年程「日本フィル友の会」の会員になっていた。コンサート情報等が入って来るし格安にチケットを購入することができたからである。クラッシック音楽を聴き始め…

颯々の聲

THE TEXAS TORNADOS LIVE at GRUENE HALL, TEXAS 炎天下にジョギングに出かけて行くと良くて『酔狂者』、悪くて『バカ』呼ばわりされてしまう、かくいう私もその筆頭である。暑い昼下がりに1リットルのペットボトルをぶら下げて多摩川に赴くと意外や意外『酔…

夜の鈍行列車

Doug Sahm - "(Is Anybody Goin' To) San Antone" [Live From Austin, TX] 飲み終えてふらりと乗り込む鈍行列車の雰囲気が好きである。気持ちよく酔った人、気持ち悪く酔った人、飲まずに残業をしていた人、様々な人が乗り込んでいるが、共通するのはみんな…

ルーツミュージック賛歌

"Memphis Soul Stew" (live) King Curtis & The Kingpins The Ikettes - Sweet Inspiration ジャズがポピュラー音楽界におけるメインストリームの座をロックに明渡したのはいつ頃のことだろうか。かつてジャズは、ボサノバ、アフロ・キューバン、アフリカン…

国際化今昔

Fly Me To The Moon - Frank Sinatra - Lyrics 無意識のうちに歌を口ずさんでいることがある。私の場合は「童謡」が多いようだ。感受性が強く、多感で頭が柔軟であった頃に覚えたものは忘れられないらしい。 その中でも「おぼろ月夜」はよく口ずさむ曲だ。こ…

レコード屋の想い出

フォーレ《レクイエム》全曲 クリュイタンス指揮/パリ音楽院管 この前テレビをつけたらカール・ベームの指揮による「ベートーベン交響曲第五番」の演奏を放送していた。 動くカール・ベームを見るのは本当に久しぶりであった。 そしてカール・ベームが好き…

闇の中の交響曲・・・彼岸へ・・・

Bruckner Symphony No. 9 (Abbado & BPO) かつてはクラッシク音楽の演奏会にもよく足を向けた。聴きに行ってみればとても気持ちがよいことはわかっているのだが、その都度予定を立ててチケットを購入するのは結構面倒臭いものである。それゆえに3回分くらい…