鳥瞰図


Drive By Truckers 'Gravity's Gone' at Sundown in the City

 

 

 

 

 

 

 

 

鳥が観たような景色の地図とでもいうのか。私はこの『鳥瞰図』という言葉に出会ったときに何かロマンのようなものを感じてしまった。ライト兄弟が実際に空を飛ぶ以前、レオナルドダビンチ以前の古代から人々は空に憧れていた。恐らく彼らが最初に憧れたのは大空を自由に飛ぶ『鳥』であったと思う。彼らの憧れていた空、観たかった景色は何も高度一万メートル上空からの景色ではなく自由に飛び回る『鳥』が観ている景色だったと思う。私は『鳥瞰図』という言葉にそのような『鳥』への憧れがこもっているように思えてしかたない。今でこそ人類は文明の利器によって大空において高度、スピード、航続力・・・そのすべての能力において鳥類を凌いでいる。しかしながら『優美さ』においては今なお『鳥』にはかなわない。はたして現代の人類においてどれだけの人が『優美さ』に価値を見出すことができるかわからないが・・・。

以前テレビで小型の無人気球にカメラを取り付けて空から写真を撮る人を観たことがある。『航空写真』なら衛星から撮った物、飛行機から撮った物、いくらでも正確かつ広域に渡る写真が撮れるが、気球から撮った上空数十メートルからの写真は事のほか新鮮だった。

一番観てみたいのはやはり『鳥』の目線で観た私の町である。『航空写真』は『街』を写すことはできるが一人一人の人まで写し出すことは出来ない。そして『町』は人がいなくては成り立たない物である。